SNSを活用したマーケティング手法は、多くの企業が取り入れており、集客や商品販売において、大きな役割を担っていると言えます。その中でも、Instagram(インスタグラム)は注目されているSNSの1つであり、特徴を抑えた上で正しく運用することで、企業にプラスの効果をもたらすことができます。そこで本記事では、Instagramマーケティングを実践するメリットや、Instagramが向いている企業、具体的な実践方法を解説します。実際にInstagramを活用して、成功していると言えるアカウントも紹介しますので、ぜひ参考にして下さい。■インスタグラム分析ツール「HINOME」→詳細はこちら1. インスタグラムマーケティングとは?Instagram(インスタグラム)マーケティングとは、Instagramを活用してユーザーにアプローチし、認知拡大や商品やサービスの販売など、ビジネスにおける目標を達成することです。Instagramの具体的な特徴や、他SNSとの違いは以下で説明します。1-1. Instagram(インスタグラム)の特徴Instagramは、2019年6月7日に公式が発表した情報によると、国内での月間アクティブアカウント数が3,300万を超えたとされています。また、日本はショッピング機能の利用が、世界の中でも最もアクティブとされており、うまくInstagramを活用することによって、商品の販売に繋げることもできるでしょう。Instagramは、世界中で利用されており、Statistaのデータによると、2023年1月時点での月間アクティブユーザー数は、20億人です。2022年1月時点では14.8億人程度であった頃から、1年間で5億人伸びていることがわかります。1-2. 他SNSとの違い(Facebook,Twitter,TikTok)についてFacebookやTwitterは、主に文章がメインのコンテンツ、TikTokはショート動画がメインのコンテンツにとなっているのに対し、Instagramは、画像や動画がメインとなるSNSです。Twitterのリツイート機能などにより拡散力が高いのが特徴ですが、Instagramはハッシュタグや発見タブにおすすめとして自身の投稿を表示させる必要があり、Twitterと比べると拡散力は低くなります。また、ストーリーやインスタライブなどの機能を利用することで、企業とフォロワーの距離感を縮めることができるのも特徴の1つです。画像や動画がメインとなるため、いわゆる「インスタ映え」した写真を投稿することで、ユーザーに興味を持ってもらいやすくなるでしょう。2. インスタグラムマーケティングの4つのメリットInstagramマーケティングを行うメリットとして、以下の4つが挙げられます。購買意欲の高いユーザーにアプローチできる視覚的な訴求をしやすいフォロワーとの距離感を縮めやすい企業のブランディングとなる2-1. 購買意欲の高いユーザーにアプローチできる※参考:Instagram Business「Instagramの最新情報」Instagramの特徴でもお伝えしましたが、日本における利用者は、ショッピング機能の利用が最もアクティブであるとされています。また、ビジネスアカウントをフォローしているユーザーが80%、Instagramでの広告によりブランドへの関心が高まると回答したユーザーが50%を超えており、企業の活用に向いているSNSと言えます。2-2. 視覚的な訴求をしやすいTwitterなど、文章がメインとなるSNSとは異なり、画像や動画が投稿のメインとなるため、視覚的に訴求できるのがメリットの1つです。投稿の1枚目に魅力的な画像を設定しておくと、ユーザーの目に止まりやすく、アパレルや飲食関係、インテリアなどが相性が良いと言えるでしょう。2-3. フォロワーとの距離感を縮めやすいInstagramは、単に投稿をするだけでなく、ストーリーズやインスタライブを用いて、フォロワーとコミュニケーションを取ることができます。ストーリーズにおいては、アンケート機能やクイズ、絵文字スライダーを利用することができ、ストーリーズに追加しておくことで、フォロワーから反応してもらうことが可能です。2-4. 企業のブランディングとなる画像や動画によるコンテンツを主に投稿していくため、アカウントに世界観を作りやすく、ユーザーに自社のアカウントを印象づけることもできます。統一感のある投稿を継続することで、より世界観を作り込めるため、自社のターゲットとなる方が、どのような雰囲気を好むのか分析した上で、アカウントづくりをすると良いでしょう。反対に、投稿のテーマに一貫性がなく、アカウントのイメージとマッチしない場合、印象に残りにくいアカウントとなり、フォロワーが伸び悩む可能性があるため、注意が必要です。3. インスタグラムマーケティングの3つのデメリットInstagramマーケティングのデメリットとしては、以下の3つがあります。即効性は期待できない専門知識を身に着けた上での運用が必要他SNSと比べて拡散力が低い3-1. 即効性は期待できないInstagramに限らず、SNS全般に共通することですが、開始直後から大きな効果を得るのは難しいです。「ECサイトの売上を伸ばしたい」という目的を持っていた場合、Instagramをアカウントをじっくり育てるよりも、Instagram広告を利用したほうが、即効性は期待できます。単に集客したい、売上を伸ばしたいという点だけでなく、なぜInstagramを利用する必要があるのか、事前に明確にしておくことが重要です。3-2. 専門知識を身に着けた上での運用が必要単に投稿するだけでは、Instagramアカウントの伸びは期待できず、アルゴリズムに沿った伸びるための運用を実施する必要があります。以前は、ハッシュタグをつけて投稿をすることで、フォロワー外のユーザーにアプローチできますが、2023年8月現在、おすすめの投稿として表示されなければ、フォロワー外へのアプローチが難しくなっています。「どのような投稿がおすすめに表示されるのか」「具体的にInstagramのどの指標を追って運用すればよいのか」など、専門知識を抑えておくことが重要です。関連記事:【2024年最新】Instagramのアルゴリズムとは?公式見解をもとに解説3-3. 他SNSと比べて拡散力が低いInstagramは、画像などにより企業をブランディングしやすいSNSである一方で、拡散性が低いのがデメリットです。Twitterのリツイート機能のように、フォロワー外に簡単に拡散できるような機能はありません。「ユーザーが自発的に自社のアカウントをメンションして投稿してくれた」「発見タブに自社の投稿が表示された」となるとフォロワー外にアプローチできますが、Twitterと比べると、そのハードルは高いです。拡散性が低いことで、炎上リスクの回避につながることも考えられますが、その分フォロワーを増やすのも難しいと理解しておくとよいでしょう。4. インスタグラムマーケティングが向いている企業の特徴Instagramマーケティングが向いている企業の特徴として以下の2つがあります。写真映えしやすい有形商材を取り扱っている企業メインターゲットが10代~20代の企業有形商材を取り扱っている場合、継続的にコンテンツを投稿しやすく、魅力的な写真を投稿できると、ユーザーからの反応率向上が期待できます。コンテンツの投稿頻度が下がり、Instagramアカウントの更新が停止してしまうケースもすくないため、投稿のしやすさは重要です。また、企業のターゲット層が10代~20代であると最適です。年々利用者は増えているものの、年齢層別に見ると、10代が72.9%、20代が78.8%が利用しているとされています。30代も60%以上の方が利用されているものの、70%を超えているのは10代と20代です。参考:総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」5. インスタグラムマーケティングの具体的なやり方Instagramマーケティングを開始するといっても、具体的なイメージがついていない方も多いでしょう。ここでは、インタグラムマーケティングでの代表的な施策を4つ紹介します。投稿、ストーリーズ、リールを用いた認知拡大キャンペーンの実施インスタグラム広告の活用インフルエンサーとのタイアップ5-1. 投稿、ストーリーズ、リールを用いた認知拡大「投稿・ストーリーズ・リール」など、Instagramの通常の投稿機能を利用した、一般的な方法と言えます。主に認知拡大として利用されるのは、投稿・リールの2つで、近年ショート動画が流行っていることから、リールも重要視されています。一方で、ストーリーズは、既存のフォロワーに対して行う投稿であり、よりフォロワーと密接に関わることが可能です。関連記事:インスタグラムのストーリーズとは?上げ方や閲覧・保存方法・活用法を解説5-2. キャンペーンの実施単にキャンペーンといってもその方法は様々です。いいね&フォローをすることで◯名様に〇〇をプレゼント特定のハッシュタグをつけて投稿して選ばれるとプレゼントハッシュタグをつけてコメントした方から◯名にプレゼントキャンペーンは、フォローやいいね、ハッシュタグなど、とある条件をつけることで応募してもらうため、投稿の反応率が上がりやすいのが特徴です。反応率の高い投稿は、フォロワーに見られやすくなったり、フォロワー外への拡散がされやすくなるため、認知拡大を狙うのに最適です。5-3. インスタグラム広告の活用Instagramアカウントを成長させるには、継続的な投稿が必要になることから、即効性を求めるならInstagram広告が最適です。年齢や性別、住まいなど様々なセグメントを利用できるため、自社に興味関心を持ちやすいユーザーに効果的にアプローチができます。数百円から実施することができ、Facebookへの同時配信も可能であることから、新規顧客開拓に役立つでしょう。5-4. インフルエンサーとのタイアップインフルエンサーに依頼して、自社商品を紹介してもらうことで、認知・売上拡大を狙うことができます。インフルエンサーは、数万人~数百万人と多くのフォロワーを抱えていることから、一度の紹介で、多くのユーザーにアプローチすることが可能です。自社製品とマッチした、とある分野に特化したインフルエンサーに依頼すると、よりユーザーが行動を起こしやすくなるでしょう。関連記事:Instagramでフォロワーを増やす施策12選!フォロワーが増える仕組みや自力で伸ばす方法も解説6. インスタグラムマーケティングを活用した成功事例最後に、Instagramマーケティングを活用している企業の成功例を3つ紹介します。ユニクロHISコメリ6-1. ユニクロユニクロは、季節ごとのコーデや着こなし術をメインに投稿しており、興味を持ったユーザーが写真をタップすることで、簡単にショッピングへと遷移します。また、芸能人やタレントをうまく投稿に起用しているのも特徴です。アカウントも複数用意しており、「女性向けコーデ紹介アカウント」「キッズベビー」と特化したアカウントも活用しています。6-2. HISHISは、特定のハッシュタグをつけて投稿してもらい、その一部をHISのアカウントで引用して投稿するという取り組みを行っています。HISにとっては、多くの方が自社に関する投稿を行ってくれるだけでなく、自社で投稿を考えることなく、素材が集まるというメリットがあります。反対に、採用されたユーザーは、HIS公式アカウントにメンションをつけて投稿してもらえるため、うまくWin-Winの関係を作って認知を拡大していると言えるでしょう。6-3. コメリホームセンターのコメリは、商品紹介の投稿を行いながら、コンテストやキュンペーンをうまく実施することで、フォロワーを伸ばしているアカウントです。コンテストでは、特定のテーマを決めて、投稿を募り、選ばれた方にはギフトカードプレゼントやメンション付き投稿をしています。また、特定のキャンペーンを繰り返すのではなく、バリエーションを持たすことで、ユーザーを楽しませていることがわかります。まとめInstagram利用者は年々増加しており、日本においては購買意欲の高いユーザーが集まっていることから、運用方法によっては高いマーケティング効果を発揮することが考えられます。特に有形商材を扱い、写真を用意しやすい企業には向いており、特に若年層向けがターゲットである場合、 なお良いと言えるでしょう。本記事で紹介したインスタマーケティングのやり方も参考に、ぜひチャレンジしてみて下さい。■インスタグラム分析ツール「HINOME」→詳細はこちら